テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」8月1日放送内容
【この夏知りたい!!急増危険生物&お盆の作法&暑さで弱った臓器の回復法…豪華3大講座
(3)2017最新!危険生物▽迫り来るヒアリの脅威&進化するスズメバチ防ぐには?
   正しい知識&(秘)撃退法】
◎MC:林修
◎進行:松尾由美子(テレビ朝日アナウンサー)
◎講師:五箇公一(国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター 室長)
◎学友:小島奈津子、小峠英二
     
「都市型へ進化した危険・外来生物」

■2017夏 急増 恐怖の外来生物&危険生物 正しい知識で対策を学ぼう講座

今続々と日本に侵入しているヒアリ。2017年全国9か所でヒアリが発見されており、
7月6日には東京・大井ふ頭でも確認された。ヒアリは毒針を持ち最悪の場合、
死に至る危険性がある。

台湾ではヒアリが都市型に進化し、ある空港ではヒアリが原因で
滑走路のライトが故障した。ヒアリは電気の熱に集まる習性がある。

日本に迫る外来危険生物を研究している五箇公一先生は
「台湾と同じことが日本でも起こる、信号機などインフラに対する
被害が心配」と話す。

ヒアリに刺された際の対処法は刺された所を洗い傷口をキレイにし、
単独行動はしないように注意。病院で抗アレルギー薬を打てば治る。

日本ではヒアリ侵入への水際対策を強化しているが、かなり前から入ってきている
可能性もあり、油断できない。世界で唯一ヒアリ根絶に成功したのがニュージーランド。
巣が1つの段階で防除を始めたが、根絶に2年と1億2000万円かかった。

日本では毒を混ぜたエサ「ベイト剤」を使用するなどの対策を進め、
国立環境研究所ではヒアリ以上に繁殖力が強いアルゼンチンアリの防除手法を開発、
世界で唯一根絶に成功している。日本は外来アリ対策の先進国なので、拡散は防げる状態。

■ヒアリより実は深刻!?都市型へ進化 話題を集めた危険生物は今!

水際でせめぎ合う外来危険生物、発見当時話題になったが風化し、その後定着した
危険生物もいる。1995年セアカゴケグモ・2005年カミツキガメ・キョンなど。
セアカゴケグモは猛毒という情報が世間に注目されたが、近年は日本全国を
ほぼ制覇しており「今こそ騒がないといけない」と五箇先生は話す。

●スズメバチ

都会で猛威を振るう3大危険生物。2016年9月に岐阜のマラソン大会で115人が
刺されたスズメバチは、都市近郊での被害が増えている。

毎年死者約20人を出すスズメバチは近年増加傾向にある。
先月には東京都あきる野市で23人の園児らが刺されるなど都市部での被害が目立つ。
わずかな食料で生きられるコガタスズメバチは都会でも充分に適応できるという。

スズメバチは今日本で一番人の命を奪っている野生動物。
山林の宅地に適応したことで、都市部の宅地にも適応したという。
また、雨をしのげ残飯などのエサが多い都会はスズメバチにとって住みやすい環境。

スズメバチを見つけた場合の対応は、家の近くに巣がある場合はすぐに駆除業者に依頼し
自分で殺虫剤を使用しないこと。また、スズメバチが近づいても手で振り払わないこと。
整髪料・香水などの香りはハチを刺激する可能性もある。

●キョン

先週7月24日にのら猫に噛まれた女性がウィルス感染し死亡したが、
その原因は猫がマダニウィルスに感染していたことだった。

住宅地にマダニをばらまく危険があるのがキョン。
1960年代、千葉県勝浦市にあったレジャー施設で飼育されていたキョン数頭が
逃げ出し野生化、2014年には推定40700頭に繁殖した。キョンは夜行性だが、
人を怖がらず昼間から活動するようになり、キョンに寄生したマダニが
住宅地に拡散してしまうという。

マダニによる感染症「重症熱性血小板減少症候群(通称SFTS)」は最悪死の危険もある。
キョンのこれ以上の繁殖はマダニの拡散だけでなく、キョンを通じたウイルス感染の
可能性もある。キョンの数は現在も増え、5万頭を超えている可能性もあり、
千葉県柏市での目撃情報もあり、いつ東京に侵入してもおかしくない。

キョン自体の問題は農業被害だが、マダニを寄生した状態で街に来て、
身近になるリスクがある。他の動物にも寄生するがキョンは街中まで来るため危険。
キョンが持ってきたマダニがペットの寄生した場合ウイルス感染の可能性が高くなる。
ペットの健康管理を頻繁に行い、のら猫などにはむやみに触らないことが大事。
もし、マダニに噛まれてしまったら無理に取らず病院へ行くこと。

●カミツキガメ

捨てられたカミツキガメが沼や池で増殖している。千葉・四街道市で専門家と
川の周辺を調査、夜行性のカミツキガメを夜に捕獲。約2時間で3頭を発見した。
産卵期の5~9月は陸に上がる個体が増えるという。

カミツキガメの生息数は2015年に推定16000頭、生息範囲も拡大している。
また捕獲したカミツキガメは栄養状態が良く、在来種の生物を捕食し、
生態系を破壊する危険がある。

カミツキガメは、原産国の北米・南米ではワニやアライグマなどの天敵がいるが、
日本にはいないため、繁殖力が高い。捕まえたカミツキガメは警察に通報し、
引き渡して殺処分することになるが、2007年以降大規模な駆除を敢行しているものの、
駆除が難航している。

カミツキガメは、発見当時は数が少なく日本の環境で増えると予測していなかったが、
夜行性のため見つけにくく捕獲効率が落ちる。千葉県印旛沼以外にも全国各地で発見の
報告があがっており、東京都心の練馬区光が丘公園でも定着が始まっている。
カミツキガメがいる池・沼には夜間近づかない、露出を減らして長靴を履くことが大事。

●ツキノワグマ

今まさに急進化を遂げようとしている危険生物がツキノワグマで、
全国で目撃情報が急増中。生息域が山から平野部におりてきており、
街の方が楽で確実にエサをとれるからだという。

クマと遭遇した場合、「死んだフリ」をすると効果があると言われるが、
五箇先生によると、それは「迷信」で、クマは死肉でも食べるという。
また「クマ避けの鈴」も学習して慣れてしまったクマがいるという。

クマに襲われないためには山で単独行動をしない&雨上がりは行かないこと。
クマが現れたら、距離がある場合は目を見ながらゆっくり後ずさりして逃げ、
至近距離だったら戦うしかない。戦い方は、自分の首を守ったうえ、
クマの神経が集中している鼻付近を狙い、顔面にパンチすることが有効。

●ヒアルよりも恐ろしい!?今日本に迫る!2大外来危険生物

第2のヒアリになりそうな日本に迫る2種類の外来危険生物がいる。

◎ツマアカスズメバチ

「ツマアカスズメバチ」は現在ヨーロッパや韓国で数を増やしており、
その巣の大きさはバスタブ1杯分ほどの巨大なものもある。日本では、
2013年に長崎県対馬市で発見され、2015年に北九州市の雑木林で巣が
発見されている。

◎ブラジルサシガメ

五箇先生が一番警戒している外来生物が「ブラジルサシガメ」。
人を刺してフンをし、痛いと思ってこすってしまうとフンが傷口に入り、
フンの中の病原虫が人間の体内に入り、シャーガス病など病気を発症する。
シャーガス病は発熱・下痢を起こした後、心臓肥大・心臓破裂を引き起こす。

また、血液中の病原虫なので、場合によっては輸血でも感染する恐れがある。
2013年に病原虫を持った男性が日本で献血したが、幸いにも輸血された人たちは
発症しなかった。

一番懸念されるのは2020年東京オリンピック。シャーガス病の初期症状は駆虫薬があるが、
臓器に入ると薬が届かなくなるため、手術や抗生物質など長期の治療が必要になる。